竹田恒和氏がJOC名誉会長に就任へ|東京五輪招致の功績と贈賄疑惑の真相

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竹田恒和氏がJOC名誉会長に就任へ|東京五輪招致を巡る疑惑と影響

日本オリンピック委員会(JOC)は、2025年6月9日の理事会で竹田恒和前会長(77)を名誉会長に推薦する方針を固めた。竹田氏は2001年から2019年までJOC会長を務め、2013年に開催が決定した東京オリンピックの招致活動で中心的な役割を果たした人物である。一方、招致活動を巡る贈賄疑惑が報じられ、2019年に会長職を退任していた。

華麗な経歴とJOCでの実績

竹田恒和氏は1947年生まれ。慶應義塾大学卒業後、馬術競技の選手として活躍し、1972年のミュンヘン大会、1976年のモントリオール大会と2大会連続でオリンピック出場を果たした。現役引退後はスポーツ行政に携わり、1987年にJOCの理事に就任。2001年からはJOC会長を18年にわたって務め、国際舞台での日本スポーツの地位向上に尽力してきた。

その中でも最大の功績は、2013年の東京五輪招致成功である。招致委員会理事長として、IOC委員に対するプレゼンテーションやロビー活動を主導し、イスタンブール、マドリードといった有力候補地を抑えて、東京開催を勝ち取った立役者である。

贈賄疑惑と退任劇

しかし、東京五輪招致に関連してフランス司法当局による贈賄疑惑が浮上。招致委員会がシンガポールのコンサルタント会社へ支払った約2億円が、IOC委員の親族に流れたのではないかという疑惑が報じられた。竹田氏は一貫して「正当な業務対価」として疑惑を否定したが、国内外の批判は強まり、2019年6月、JOC会長職を辞任するに至った。

この騒動をきっかけに、東京五輪のイメージにも一時的な悪影響が出たことは否定できない。竹田氏の後任には、柔道の金メダリストである山下泰裕氏が就任し、組織改革と信頼回復が進められてきた。

名誉会長としての再登場とその意味

今回の名誉会長推薦は、JOCの定年退任者に対して名誉職を与える通例に基づくものである。名誉会長職に就任することで、竹田氏は組織において象徴的な役割を担い、後進の育成や国際的な交渉への助言などを行う立場となる。

ただし、贈賄疑惑についてフランス当局による捜査は継続中であり、名誉会長という肩書きが再び議論を呼ぶ可能性もある。IOCは「推定無罪の原則を尊重する」としつつも、日本側の対応を慎重に見守っている。

また、国内でもこの名誉職への就任に対しては賛否両論が存在しており、JOCのガバナンスや透明性に関する新たな課題も浮き彫りになりつつある。

今後の課題と展望

竹田恒和氏の名誉会長就任は、彼の長年にわたるスポーツ行政への貢献を評価したものであることは間違いない。だが同時に、東京五輪招致を巡る疑念が完全に晴れていない現状では、JOCとしても慎重な舵取りが求められる局面となる。

今後、名誉会長としての竹田氏がどのように関わるのか。そしてJOCがスポーツ界における信頼と実行力をどのように確保していくのか。名誉職とはいえ、その動向には引き続き注目が集まるだろう。


 

国民の声

インターポールがマークしてるんじゃなかった? 理事長選にも出られないのに酷い。 税金が入ってる組織ですよね。 トヨタを始め、国内企業はすべて撤退しましたが、この人も原因の一部ではないのかな?
JOCには直接間接で税金から補助金なりがでているのですよね。汚職疑惑で海外渡航できない状態であったような方を名誉会長に決定する組織にコンプライアンス感覚は皆無ですね。時代錯誤も甚だしく、納税者として他国に対して恥ずかしいし、腹立たしいです。
馳知事は当時衆議院議員で、自民党の東京五輪招致推進本部長をしていました。当時の安倍晋三首相から「必ず勝ち取れ」「金はいくらでも出す」「官房機密費もある」と言われ、アルバムを作って世界を回ったと話しました。
汚職事件はどうなりました? こんなことばかりしているからトヨタにスポンサー降ろされるんですよ 今のJOCには不信感しかありません

コメント

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