かつて「お金を配る男」として話題をさらった実業家・前澤友作が、ビジネスリアリティ番組『令和の虎』に“志願者”として登場するという異例の展開が、視聴者の度肝を抜いた──
◆ “資金調達ゼロ”の異色プレゼン──前澤流「志願」とは?
通常、志願者は虎たちに対して事業資金を求めるが、前澤氏はそのフォーマットを大胆に破壊した。彼の目的は出資ではなく、「カブアンド」という新サービスの社会的浸透だった。
あくまで事業の宣伝ではなく、「これからの社会のあり方」に対する提案として持ち込まれたプレゼンは、虎たちを一瞬戸惑わせるが、徐々に真剣な議論を引き出していく。
◆ カブアンドとは?暮らしを「株」に変える革新
カブアンドは、電気・ガス・通信・保険・ふるさと納税などの生活インフラを、前澤氏のプラットフォームを通して契約することで、自動的にその運営企業の株主になれるという仕組みだ。
言い換えれば、「使うだけで投資になる」。
消費者が日々の支払いから資産を築くことが可能になる、新しいお金の循環モデルだ。
このビジョンは、単なる福利厚生やポイント制度ではない。
日本中の生活者が「持たざる者」から「持ち主」へと変わっていくことで、経済全体の流動性と参加意識を高める壮大な実験である。
◆ 目指すは“国民総株主”──前澤氏の社会構想
前澤氏がカブアンドに託すのは、「すべての人が経済に対して当事者意識を持つ社会」だ。
現在の日本では、株式投資を行う人は全体のごく一部にすぎず、多くの人はお金に対して受け身の立場にある。
この現状を変えるべく、「日々の支払いを通じて自然と資本家になる」という構造を作ることで、経済格差や教育格差の是正にもつなげたいと語った。
お金の知識がない人でも参加できる、敷居の低さも魅力だ。
◆ 虎たちの反応:全員がサービス導入を決断
前澤氏の提案は、単なる理想論では終わらなかった。
番組内では虎たちが実際にサービス内容を精査し、事業としての現実性や社会性に深く感銘を受け、最終的には全員が「カブアンドを利用する」と表明。
志願内容に対してこれほどの満場一致が出たのは、番組内でも稀なケースである。
◆ 視聴者の声:未来を感じた、という共感
番組視聴後、SNSやコメント欄には「金融教育としても価値がある」「前澤さんの社会を変える力がすごい」「面白すぎて見入った」といった反響が相次いだ。
一方で「理想は素晴らしいが、実用化は難しそう」といった冷静な分析も見られたが、多くの視聴者に“何かが変わる予感”を植え付けたことは間違いない。
◆ まとめ:前澤友作が提示した「新しい経済の入り口」
今回の『令和の虎』は、単なるビジネスプレゼン番組の枠を超えて、視聴者に「お金とは何か?」「経済と自分はどう関わるべきか?」という根源的な問いを突きつけた回となった。
前澤友作が描く「国民総株主社会」は、まだ始まったばかりだ。しかしその一歩は、確かに踏み出された。
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