令和の虎｜英語コーチングは「クソ」異端児「BBOYこーじ」が放った業界への挑戦状

スタジオが揺れた──令和の虎に現れた異端児「BBOYこーじ」が放った業界への挑戦状

既存の英語コーチングは「クソ」だと断言

2025年、YouTubeの人気ビジネス番組『令和の虎』にて登場した一人の志願者が、スタジオ内外に激震を走らせた。その男の名は「BBOYこーじ」。ストリートダンスの精神をビジネスに持ち込み、英語教育の世界に革命を起こすべく登場した異色の存在である。

彼は冒頭から強烈だった。「今の英語コーチングはクソです」。この一言でスタジオの空気が一変した。彼が指摘したのは、業界の構造的な問題──高額な費用、成果の不透明性、根拠の乏しいモチベーション論、そして学習者不在のシステム。それらに対し、「淘汰すべきだ」と真正面から批判を展開した。

志願内容：学習者本位の英語教育ビジネス

BBOYこーじが打ち出したビジネスモデルは、学習者にとって「本当に役立つ」英語教育を提供するというものだった。具体的には、以下の3点に焦点を当てている。

英語を学ぶ理由は人によって異なる。ビジネス英語が必要な人もいれば、留学を目指す者もいる。そうした多様なニーズに応えるべく、学習目的に最適化されたカリキュラムを個別に提供するという。

成果が見えにくい英語学習において、「どこが伸び、何が足りないのか」を明確にする仕組みを重視。AIや学習分析を活用し、可視化されたフィードバックを提供するという。

一部の英語コーチングでは「○○万円払ったけど、結果が出ない」といったトラブルもある。これに対して、同氏は明確な成果基準と、達成できなければ返金する仕組みを導入予定であると語った。

虎たち（投資家陣）とのやり取りは、終始緊張感を孕んでいた。特に、その攻撃的とも言える業界批判に対し、「他者を貶めて自分のビジネスを正当化するのは良くない」との指摘も飛んだ。

しかし彼は冷静だった。自分の発言の強さについて、「業界への怒りと、そこに振り回されてきた学習者への思いの強さゆえ」と説明し、終始誠実な姿勢を崩さなかった。

中盤には、自らの学習体験と指導経験に裏付けられたデータや実績を提示。特に「自分自身が成果を出し、教え子も短期間でTOEICスコアを大幅に伸ばした」というエピソードは、投資家たちに強い印象を与えた。

プレゼン終了後、虎たちは厳しい表情で最終判断に臨んだ。ビジネスモデル自体は未完成な部分もあったが、その熱量と理念に心を打たれた投資家が続々と名乗りを上げ、最終的には希望額に到達。

特に注目すべきは、彼の「教育を通して人を幸せにしたい」という信念が、数字やスキーム以上に虎たちの心を動かした点である。ビジネスの論理を越えた「信念の力」が発揮された瞬間だった。

こーじ氏の構想の根底には、「英語教育を“成果”だけでなく、“人生の幸福”とつなげたい」という想いがある。英語を学ぶことで、自信を持ち、新しい可能性を切り開く──その道筋を学習者一人ひとりに届けるのが彼の目指すところだ。

教育は商品ではない。だが、商業化された現在の英語産業において、学習者の目線が置き去りにされている現実がある。彼はそこに一石を投じ、学びに「人間味」と「誠実さ」を取り戻そうとしている。

この放送回は、単なる新規ビジネスの紹介ではなく、英語教育そのものの在り方を問う社会的なメッセージ性を帯びていた。番組終盤、スタジオの空気が変わったのは、投資額が満額に届いた瞬間だけでなく、「誰のための教育か」を全員が再確認したからに他ならない。

BBOYこーじ氏の登場は、英語教育業界に大きな波紋を呼んだ。彼の言葉の強さ、ビジョンの鮮烈さ、そして何より「人を幸せにしたい」という願いが、多くの人々に届いたからこそ、今回の“衝撃のラスト”が生まれた。

英語を学ぶことは、ただスキルを身につけるだけではない。自分の世界を広げ、新たな人間関係を築き、自信を育む行為である。そうした本質を、教育者として伝えていく存在が、BBOYこーじなのだ。

令和の虎での一幕は、今後の英語教育の未来を考えるうえで、大きな転換点となるだろう。BBOYこーじの挑戦は始まったばかりだが、その一歩は確かな衝撃を業界に刻み込んだ。