令和の虎441人目、しばはし聡子は離婚後のふたり親支援を広げるために新たな挑戦を続けている。前編では自身の体験を基にした熱い思いと、事業計画の概要を虎たちに伝えた。
後編では、より具体的な収益化戦略、実現可能性、そして社会の「当たり前」を変えていくビジョンについて、虎たちの厳しい質問に応えながら、その真価が問われる場面が描かれた。彼女のプランは虎たちにどのように受け止められたのか、詳細を見ていこう。
収益モデルの明確化と事業拡大戦略
虎たちは前編の話を踏まえ、まず収益化の具体策を強く求めた。しばはしは、有料カウンセリングサービスの拡充、オンライン講座やセミナーの開催、スポンサーやパートナー企業との協業など多角的な収益モデルを提示。特にオンラインサービスは全国展開が可能であり、効率的な事業拡大の鍵と位置付けている。
さらに、行政や学校との連携による公的支援の獲得も視野に入れ、地域コミュニティと密接に協働しながら社会課題を解決する意欲を示した。これにより、サービスの認知度向上と利用者の拡大を目指す戦略だ。
虎の一人は「社会的意義は理解できるが、収益性がまだ弱い」と指摘。しばはしは、まずは社会貢献と収益の両立を追求し、持続可能な事業基盤を築くことが最重要と力説した。
社会の「当たり前」を変えるための挑戦
しばはしのプランの根幹にあるのは、離婚後の家庭環境に対する社会の認識を変えることだ。現状では、離婚後の親子関係が一方的に希薄化しやすく、それが子どもの心理的負担を増大させている。彼女は「子どもにとって親はふたりであることが当たり前」という価値観を広げることが、子どもの健やかな成長に直結すると説く。
この「当たり前」の変革には、教育やメディアを通じた啓蒙活動が不可欠だ。しばはしは、実体験を共有するイベントや講演を定期的に開催し、離婚家庭の実情を社会に伝える努力を続けている。こうした取り組みは徐々に共感を呼び、支援者や理解者を増やしている。
虎たちはこの社会改革の視点を評価しつつも、実際に広く浸透させる難しさについても意見を交わした。しばはしは、長期的な視野で取り組みを継続し、社会を少しずつ変えていく覚悟を示した。
虎たちの最終判断とこれからの展望
対話の終盤、虎たちはしばはしの事業に対して賛否を示しつつも、共通してその熱意と誠実さを認めた。具体的な投資判断に関しては、今後の事業計画の精査や市場反応の検証が必要とされた。
しばはしは、今回の令和の虎での経験を通じて、課題点や虎たちからの指摘を真摯に受け止め、サービスの改良と事業拡大に活かす意向を明らかにした。また、社会的に未整備な分野に挑むことで得られる意義の大きさを再認識し、自身のビジョンに揺るぎない自信を持っている。
今後は、離婚後のふたり親支援が「当たり前」の社会になることを目指し、地域や行政、民間と連携しながらサービスの質を高め、多くの子どもと親を支えていく道を歩むだろう。
日本の当たり前を変える挑戦は続く
しばはし聡子の挑戦は、単なるビジネスではない。離婚後も子どもが両親からの愛情と支援を受けられる社会の実現を目指す、社会変革の一翼を担うものである。
虎たちの厳しい視線の中で、彼女は収益モデルの具体化や社会的認知度向上に向けた戦略を示し、未来への希望を語った。社会の「当たり前」を変えることは容易ではないが、彼女の情熱と覚悟はその第一歩を確かなものにしている。
今後、しばはしの事業が広がり、離婚後のふたり親支援が社会に根付く日が来ることを期待したい。令和の虎の舞台から始まったこの挑戦は、多くの家庭に明るい未来をもたらすだろう。
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